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昭和・メモリアル 与勇輝展~ひろしま美術館

このGW、「菓子博」と「フラワーフェスティバル」で広島市内中央部では大変な人出になっている模様です。なかなかその中に出て行く気もしないのですが、前から「これだけは是非見に行かなくては」と思っていたのが、ひろしま美術館で開催されている「与勇輝展」。



人形作家・与勇輝さんが、遠ざかる「昭和」という時代を描いた110余点の人形たちが展示されています。2010年9月の東京展を皮切りに、順次全国を巡回して開催されて来ましたが、ここ広島が最終会場となります。



ひろしま美術館は昭和53(1978)年、広島銀行の創立100周年記念事業として設立されたもので、広島市の中心部、緑豊かな中央公園の一角に位置しています。フランス印象派を中心としたヨーロッパの近代美術と明治以降の日本の油彩画が主な所蔵作品となっています。
ここは常設館。現在行われているのが「発見@ひろしま美術館展」で、ゴッホやモネ等の作品にまつわる企画展示を見ることができます。



右手奥に進むと「与勇輝展」の入口。ここから先は撮影禁止~~。というわけで、購入した図録の写真をアップ(笑)。



戦災孤児を描いた作品が多く、悲しみや孤独をたたえた真剣なまなざしが心を打ちます。
そういう子どもたちも、寝ている時には現実から開放されて、思わず手を差し伸べたくなるようなあどけない顔をのぞかせています。





どんなに戦争を正当化しても、どれだけ戦前の日本を美化しても、本来なら親に守られて幸福に笑っているべき子どもたちに、このような表情をさせてしまった大人たちの責任は、逃れるべくもないでしょう。今「軍隊を持て」「核兵器を持て」と声高に勇ましく叫ぶ人たちが目立って来ていますが、この人形たちの表情の前には、いかに無責任で空しく響くことか。

その一方で、こんなにきれいな人形たちも。



小物のディテールにまで徹底的にこだわった圧倒的な存在感は「素晴らしい」のひと言に尽きます。

会期終了まであとわずか。お近くの方はぜひお見逃しなく。


「昭和・メモリアル 与勇輝展」
会  期:2013年4月6日(土)~2013年5月19日(日)
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会  場:ひろしま美術館 広島市中区基町3-2(中央公園内)
入館料 :一般1,000(800)円、高・大生700(500)円、小・中生400(200)円
( )内は、前売りおよび団体(20人以上)の料金。

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6 Comments

ひやく  

No title

我が社も何十年前(?)から新聞社の依頼で先生の展覧会手がけています。前日の飾り付けの日に会場視察出来たので一般の皆さまより手近に作品をみることが出来ましたが初めて見た時感動しました。画像の作品平和祈念館とのコラボ展で拝見したような気がしますが、広島原爆記念館・知覧特攻史料館・仙台戦災記念館その他数え切れない平和歴史展覧会を手掛けてきましたが、写真・文献でなく作品そのもので客の涙を呼ぶ先生の作品…貴いものですね。

2013/05/05 (Sun) 04:12 | EDIT | REPLY |   

capitobene  

No title

数年前に東京でやったときに見に行きました。
どれも素敵でしたが、「姥捨て山」が一番印象的でした。
どの作品も、物語を感じられる作品でしたね~。

2013/05/05 (Sun) 10:12 | EDIT | REPLY |   

ちぇしゃ猫  

No title

ひやくさん、そうなんですね♪
背景に使われた建物の写真なども一体となって、当時の雰囲気を伝えていたと思います。
ランドセルの金具やベルトのバックル、黒電話のダイヤル、女の子のかんざしに至るまで精緻に作られていて、見事に再現された「現実」に、ひたすら言葉を失っていました。
厳しい運命に翻弄される子どもたちのまなざしは、一様に真剣で厳しく、また淋しげに描かれる一方で、幸せな子どもたちの顔つきは限りなく優しくあどけなく。

ちょうど折り返し点に生まれて、昭和の後半しか知らない私ですが「大人の責任」をどこまでも問われているような気がしました。

この悲しい目をした子どもたちは、その後どうやって生きていったのでしょう?
今伝えなければならないものは、まだまだたくさんあるのでしょうね。

2013/05/06 (Mon) 01:22 | EDIT | REPLY |   

チサト  

No title

与さんの人形の表情が 何とも言えないですね・・・
本来子どもって 溌剌としていてほしいのにね!

安倍首相が 改憲を進めようとしていますが、自衛隊の軍隊化など なりませんように。
二度と戦争に 自分たちの家族を 送りたくもないし、人を傷つけるのも嫌です。

2013/05/06 (Mon) 01:40 | EDIT | REPLY |   

ちぇしゃ猫  

No title

capitobeneさん、こんばんは。
capitobeneさんもご覧になったんですね~♪
「姥捨て山」も見事でした。子を思う母と、母を思う子の悲しい心が凝縮した一瞬だと思います。

でも、あの頃の70歳を思うと、今頃の70歳は若いですね。
長生きをすることが罪になるような人生だけは避けたいものですが。

2013/05/06 (Mon) 01:54 | EDIT | REPLY |   

ちぇしゃ猫  

No title

あづみさん、こんばんは。
遠くを見つめた子どもの表情が辛いですね。
何があっても子どもの未来を奪ってはいけないと痛感します。
子どもの顔はいつも希望に満ち溢れていて欲しい。こんな歳で現実に絶望するのは早過ぎると思います。

私は近頃の改憲論争について、9条よりも自由にものが言えない社会になりそうなのが気持ち悪いです。その先に待っているもの、それが何より恐ろしい。
人の上に国があるのではなく、人々があってこその国だということを安倍さんたちは忘れているような気がします。
経済を立て直してほしいから自民党に政権を任せたのであって、まだまだその途中なのに、改憲などを夏に来る選挙のテーマにされては、私達は選ぶ所がなくなります。何を焦っているのでしょう。
今慌てて事を進めようとしている事自体が、何やら胡散臭いですね。

震災からの復興。原発の後始末。景気回復。
やって欲しいことはたくさん残っています。今、日本は改憲論争どころではないと思いますよ。

2013/05/06 (Mon) 02:16 | EDIT | REPLY |   

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